真空部品をフラックスでろう付けすることはできません。フラックスが残したものは、そのチャンバーの寿命の間ずっと脱ガスを続けます。真空ろう付けは、この問題を真空炉内で処理することで解決します。真空炉では、ろう材表面の酸化膜が化学反応ではなく熱的に分解されます。
フラックスを使うトーチ/炉中ろう付けではなく真空ろう付けを選ぶ理由
フラックスは酸化膜を化学的に溶解させますが、その残渣は部品に残ります。大気炉でのろう付けでは通常この残渣は許容されますが、真空システムでは汚染源になります。真空ろう付けは、炉内の低い酸素分圧を利用してろう材の酸化膜を分解させるため、フラックスが不要で、接合部は清浄なまま仕上がります。
真空ろう付けが適する用途
気密性が必要で溶接できないアセンブリに適しています。薄肉と厚肉の遷移部、板厚の異なる継手、トーチが届かない内部継手、順次溶接するとひずみが出る多点継手などです。また、局所的な入熱ではなく連続したフィレットが形成されるため、溶接よりもひずみが小さくなります。
標準的な接合品質
ボイドや溶け込み不足のない完全なフィレット形成、後工程のベーキングで再溶融しないよう使用温度に合わせて選定したろう材、そして目視ではなくヘリウム質量分析計による気密性の確認を行います。
ベーキングとの関係
見落とされやすい点です。チャンバーを250 °Cでベーキングする場合、ろう材の融点はそれより十分に高くなければ、接合部が軟化します。当社は常温強度だけでなく、お客様のベーキング温度を基準にろう材を選定します。
自社一貫で対応している工程
- 304 / 316L stainless steel and 6061 / 5083 aluminium fabrication
- Clean-environment TIG welding with full penetration and no micro-porosity
- Helium mass-spectrometer leak testing to 1 × 10⁻⁹ mbar·l/s
- In-house electropolishing and passivation — not subcontracted
- Chamber bake-out to 150–400 °C for UHV outgassing control
- Precision-machined ISO-KF, ISO-K and CF (ConFlat) flanges
- Zeiss CMM verification to ±0.02 mm across large work envelopes
- 12 m gantry CNC machining — 12 m × 4 m × 2 m envelope
- SEMI-referenced documentation and inspection protocols
よくあるご質問
真空ろう付けは溶接と比べて何が有利ですか?
ろう付け継手は連続しており、溶接より低い温度で接合するため、ひずみが大幅に小さく、薄肉部を厚肉部に溶け落ちさせずに接合できます。また、溶接トーチが入らない内部継手にも対応できます。
真空ろう付けした継手はUHVで使用できますか?
はい。ベーキング温度に合わせてろう材を選定し、その後に真空用の洗浄を行えば問題ありません。フラックスを使用しないため、脱ガスするフラックス残渣もありません。
どのろう材を使用していますか?
母材、使用温度、必要な継手強度を基準に選定します。ステンレス製アセンブリでは、常温強度よりもベーキング温度が実質的な制約になることがほとんどです。
アルミニウムにも真空ろう付けは使えますか?
アルミニウムは表面酸化膜が強固なため、専用の真空ろう付けサイクルとろう材システムが必要です。実施は可能ですが、ステンレスのろう付けとは別プロセスであり、継手の設計基準も異なります。
ろう付け継手はどうやって確認しますか?
目視ではなくヘリウムリーク検査で確認します。見た目は完全なフィレットでも、内部にボイドが連続した経路が残っていることがあるため、合否判定は漏れ量で行います。
関連する加工能力
仕様どおりの製作をご検討ですか?
図面または仕様書をお送りいただければ、DDP価格・納期・検査計画をご提示します。